〜華side〜


携帯を買いに行った日から数日が経った。

その間も夜中は魘された。

そのたびに狼が介抱してくれた。

狼はきっとここ数日まともに睡眠がとれてないはず。

その事に関して魘されるたび謝ったが、気にするなと頭を撫でられる。


なんの夢で魘されているのかは教えていないけど、狼は無理に聞いてこようとしない。

私が言ってくれるのを待つと言われた。


今日、言おうと思う。

だって今日だから。

両親の命日…そして私の生まれた日。


毎年大嫌いなこの日。

去年までは一人だった。

でも今年は狼が隣に居てくれる。

我を忘れることはきっとないと信じる。