保健室の扉を開けると、予想外の光景に焦った。

吐き気なんて朝にはなかったのに…

涙をこぼしながら、吐き続ける美晴の姿は目を覆いたくなる。

「彩さん、お久しぶりです。
美晴、いつからこんな感じですか?」

「日向くん、久しぶり。
吐き気が始まったのは20分くらい前かしら。その前に保健室に来て直ぐから、発熱が見られて。悪寒がするみたいで、ずっと震えてたわ。
熱は吐き気が始まる前に測ったのが、39.5度だったの。
朝はなかったのよね?」


「そうですか。
朝は測ってないですが、触診では無かったです。
咳、発熱、悪寒、吐き気に貧血…
肺炎の可能性ありますね」

「そうね。私もそれ疑ったわ」.

「今から病院に連れていきます。そこで検査しないと何ともいえませんけど…」

「早く病院に連れてってあげて。ほんと見てるだけで可哀想になる…」