重たい扉を頑張って開け、中へと入る。



ここはいつもるー君とお昼を食べる場所。



寒くなってきてからは、空き教室で食べるようにしていたから、ここにくるのは久しぶり。



思い返せば、私はるー君に世話になってばかり…。



この扉だってそう。



いつもるー君が開けてくれてた。



だから私は扉がこんなに重いなんて知らなかった。



私の方が先輩なのにね。



思い返していくと、苦笑いになってしまうくらい、私は子供だった。



「さむっ…」



やっぱりこの時期に半袖は寒いなっ。



頭も冷えてきたし、教室に戻ろうかな?



扉に向かって歩いていると、ギイィと音を立てて扉が開いた。