ケータイ小説 野いちご

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君だけに、そっとI love you―.

・お揃いのジャージ




職員室にいる溝口先生に部費の入った缶を渡す掬恵。




溝口先生が声を殺してクスクスと笑っている。






「……あ・ごめん、ごめん!ほな、部費を預かるわ。あっ、俺、吉井が廊下で転けて部費を必死に拾っている姿なんか全然見てへんからな!」





ギョッとした表情をして立っている掬恵。





溝口先生の嘘つき、しっかりと一部始終を見ていたくせに。





「……ついでに、私の背中に白いウサギが乗っていたのも見ていたんですか?」






「あっ、……ああ。見た、スマン。廊下でガシャンと大きな物音が聞こえて気になったもんやから……。



しかし、坂口もええ男やなぁ。静かに手伝うところがクールでめちゃくちゃかっこええ男やん!」






「へっ、へっへ………」と苦笑いをする掬恵。






――だいたい、坂口くんの咳が原因で私が廊下で転けたのに……。





一人いじけている掬恵。


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