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次の日。

いつもどおり、6時半に起床。



制服に着替えてから、あたしはちょっと緊張しながら階段を降りた。



そーっとリビングのドアをあけて中を確認したあと、ソファーの上に誰もいないことにほっとする。



ソファーのすみに、綺麗にたたまれた毛布。


ダイニングテーブルに置いていたハンバーグも食べてくれたみたいで、

食器棚には洗い終えた食器がもとに戻されていた。




「二宮くん、主婦すぎる……」




王子さまのハイスペックさに思わず感嘆のつぶやきがもれる。



大窓のカーテンを開けると、空は相変わらず曇っていた。

はやく梅雨あけてほしいなぁ。



今日も髪をあげるかな~と考えながら洗面所に向かって、

……すぐにそれは不可能だと気づいた。



洗面所の鏡に映った自分の首筋には、昨日のできごとを知らしめるような、赤い跡があった。