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二宮くんとの同居が柊木くんにばれてしまった翌日の朝。


あたしはみゆきに連れられ、少し遠い5組の教室に向かっていた。



みゆきの手には、かわいらしいチョコカップケーキ。



助けてくれたお礼につくったみたいだけど、

それだけではないであろうどきどきがあたしにも伝わってくる。




「う……受け取ってくれるかな?」


「大丈夫だよ。きっと笑顔で受け取ってくれるんじゃないかな」




顔を赤くして不安そうなみゆき。

かわいいなと思いながら、あたしは昨日の柊木くんを思い出した。



彼なら少なくとも、無理につき返したりはしないはずだ。



みゆきに「がんばれ」と勇気づけているうちに、5組の教室についた。


けれどみゆきは手前で立ち止まってしまい、代わりにあたしが教室をのぞきこんだ。