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放課後になったばかりの時間帯。


あたしはひと気のない廊下を、息を切らして走っていた。



急がなくちゃ。

きっとあたしの大事な親友が、いまごろ非常に危険な目に遭ってる!




「さんざん気があるそぶりしてただろ! ごめんなさいってなんだよ!」




ふいに空き教室から響いてきた、激昂した男子生徒の声。


勢いあまって通り過ぎそうになった足を、あわてて止める。



そしてあたしは迷わず、声が聞こえてきた空き教室のドアに手をかけた。