あっと言う間に放課後がやってきた。

今日も芹沢くんは校門にもたれて、あたしのことを待っていた。

「芹沢くん?」

あたしが歩み寄って声をかけると、
「ああ」

芹沢くんは一言返事すると、先を歩いた。

えっ、早い!

あたしは駆け足で彼を追いかけると、隣に並んだ。

「あの、芹沢くん」

「何だ?」

よかった、答えてくれた。

無視されたらどうしようかと思ってた…。

ホッと胸をなで下ろしたあたしに、
「何か用があったから呼んだんじゃねーのか?」

芹沢くんが聞いてきた。