「舞香! 早く部活行こうよ!」



雪の降る、寒い日。


私が帰りの支度をしていると、後ろの席から可愛い声がした。


「舞香! 早く部活行こうよ!」

「優花、ちょっと待ってよ」



大谷 優花(おおたに ゆうか)は、私の親友。


保育園の時からの仲で、いわゆる幼なじみってやつだ。


小学校、中学校と一緒で高校も同じところに進学して、同じクラスになった。


優花との間には、何か特別な縁があるんじゃないかな。


優花を待たせないように、急いでコートを着てマフラーを首に巻く。




「優花、お待たせっ」