とけいの長針は五分遅れて

わたしの背後に追いつく

のこされた人は泣きながら

はじまりを待つしかない

るろうの民は

ゆめを見た

めざす先にあるものは

みちではなくて故郷だと

たいようが沈む

もえつきかけの炭の色して

のこされた人は笑いながら

よるの闇に素足を浮かび上がらせる


あめが降る日は家の中

なぞ解きの鍵は

たがが外れた少年

のぼせる少女

めいろと出口

にび色の愛情と

はなたばと

なにものでもない貴方と

にんぎょと

がらすの靴と

うつらない鏡

つみきの城が

るてんの始まり