「俺が......死んだ......」
「そうです、あなたは2014年9月20日16時20分にある女子高生と一緒にベランダから飛び降りました」
「いや、違う」
悟は信じられないと思った
「俺はさっき学校に行ってきたし、今こうやってあなたと話をしているじゃないか」

「私と話すことが出来ているから死んでいるのです、私はシニガミですから、死者としか話せません」

(中二病って中二だけがかかる病気じゃないんだな)
そう思いながら悟は女を椅子から立たせ、家から叩きだそうとする
「ちょ、何するんですか」
「出てって下さい!警察呼びますよ」
悟は女を外に摘まみ出した
そして女は呆れたような顔をして言った
「まったく呑み込みが悪いのも考えものですよ」
「じゃああなたはこうでもしないと信じないでしょうね」
そう言って女はどこから取り出したのか、拳銃をこちらに向ける
「大丈夫です、体は戦闘用に、私達シニガミが改造しているので撃たれても平気です」
(ガバメント......)
ガンマニアなら誰でも知ってる。
昔はアメリカ軍に採用されたその拳銃は45口径......
つまりこの距離で当たれば2~3メートル後ろにぶっ飛ぶし、死ぬほど痛い。

ズバァァァァン

映画なんかとは迫力違いの音が響いた
悟は2~3メートル後ろにふっ飛んで倒れる......




(痛......くない!)
撃たれたところを見てみると血も少ししかでていない
そして悟は立つことができた......
(もしかして、今まであの女が言ってたことは本当のことなのか)
「その顔、信じてくれたようですね」
女は悟の顔を見ていった
「あなたは死んでしまった、だから私はチャンスを与えに来たのです」
「チャンス?」
「そう、生き還るチャンスです......」
「あなたと私はこれからあなたの死ぬ運命を書き換えに、過去に行きます」
そう言って女は両手を横に広げる......すると周りの景色が青くなっていく
さあ、生きましょう......人を殺しに......
景色の青の色彩が濃くなっていくに連れて、意識が遠くなっていく......
そして、真っ青になったときには悟の意識は......なくなった......