8月上旬、


夏休みに入り、小児科病棟は満員御礼。


というのも、


長期休暇を利用して手術や検査目的の入院患者でベッドは満床になる。


「オペ患の女子病室は賑やかで楽しそうだったわよ~!まるで女子会みたい。アタシも一緒に混ざっちゃおうかしら~!」


ひとりではしゃぐ小野塚先生を医局のドクター達と居合わせた師長に憐みの目で見られていたことを彼は知らない……。


「そ、そうですか。私も後で覗いてみようかな?あ、NICU見てきます」


これ以上付き合わされてはたまらない。


口実をつけて逃げようとすると、


「そうだ浅倉、その女子会病室にいるオペ患の紗英ちゃん、明日退院するそうよ。アンタ明日から夏休みでしょ?後で顔見に行ってきなさいよ」


小野塚先生の言葉に、私は先生の言うところの女子会病室へと向かった。



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