語り終えて、長さんは疲れ切ったように大きく息を吐いた。


あたし達は全員、静まり返って言葉も無い。


いま聞いた内容のあまりの悲惨さに、もう、どんな言葉も・・・。


最後の最後まで、救いの手は差し伸べられなかった。


だから因業ババは、自分が変わるしかなかったんだ。


・・・・・・最低だ。


最悪だ。どん底だ。あの・・・・・・


「あんの、クッソじじいぃぃーーーーー!」


胸の中に溜まりに溜まった感情を、あたしは一気に吐き出した。


信じらんない! あいつがこの世に、その存在を許されている事が!


あいつが全ての元凶だ! 


地球が丸いのも、日本の出生率の低下も、CО2の排出も!


全部全部、ぜーーんぶ、あのじじいが悪いー!


あのじじいはもう、人類じゃない無い!


「あいつ絶対に異星人よ! 地球外生命体よ! いっそ爬虫類型エイリアンよ!」


「ちょいと、やめとくれ。あたしと一緒にしないどくれよ」


主さんが嫌そうに赤い目を顰めた。