それから1週間が経って、爽とは相変わらずな日々が続いている。



前よりは話しやすくなったから、ギロリと見られてもヒヤッとすることはなくなった。



「こなっちゃんも大変っしょ?こんな奴の相手をさせられて」



「別に」



甘いマスクを貼り付けてヘラヘラ笑う井瀬に、無表情のまま冷たくそう言い放つ。



「こいつマジ無愛想だからさ、何かあったらいつでも俺に相談して来ていいよ」



「結構です」



席に着いて必死にノートと向き合うあたしに、井瀬は軽いノリでそんなことを口にする。



ウザい!


チャラい!


この必死な姿を見て察してよ!


今は話しかけられたくないんだってば!


空気の読めない奴だな。