ケータイ小説 野いちご

終わりと始まりの物語

感じないミライ

 私が繕う全てに、あなたは少しでも関心を寄せたことがあるだろうか?

 あなたを想い、あなたが辛い思いをせぬようにと美しく着飾っても。

 あなたを想い、あなたに少しでも癒されて欲しくて美味しく作っても。

 あなたを想い、あなたの好きなものを好きになろうとしていても。

 見えない。感じない 。
 肩が触れるこの距離。
 あなたから柔らかなソープの香りがしても、愛から生まれる思いやり・気遣い。
 
 難しいことじゃない。
 美しく着飾ったら、可愛いと誉めてよ。
 美味しく出来た料理を食べたら、美味しいと誉めてよ。
 距離が縮まっていたら、あなたからもこっちに歩み寄ってよ。

 付き合うって、何?

 私だけが進み、あなたはただ佇む。
 何も楽しくない。愛する意味がない。
 さよならが近いと、この冷めた心は泣いている。
 好きだよ、愛してる。だけど───……。


 あなたを感じないこんな世界なら、いっそ棄ててしまいたい……。



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