【想乃side】
あれから女子達からの呼び出しは、びっくりするほどなくなった。
顔の傷もすっかり消えたし!
ほんとに駆琉くんのおかげ。
なんだか、すごく気分が良い!
朝の屋上でうーんと背伸びをして太陽を浴びる。
キラキラ輝く太陽が、夏の始まりを伝えてくれる。
もう7月だもんね……。
「よし……今日も頑張ろ!」
カバンを持ち上げて、屋上のドアに手をかけふと貯水タンクを見上げた。
いるわけ……ないよね。
これじゃあ、期待してるみたいじゃん!!
首をブンブン横に振って屋上を出た。
「おはよ!想乃!」
「あ、おはよ!慧!」
「一緒に教室まで行こっか!」
「うん、行く!」
廊下を歩いてると、バッタリ慧に会う。
赤いピアスと髪色がキラッと光ってて今日もとても目立ちます……。
「「きゃー!!!」」
驚くほどの女子の皆様の黄色い歓声。
これはもしや………
「駆琉〜!付き合って〜!」
「洸ー!可愛いー!!」
「翼早ー!カッコ良過ぎる……」
イケメン不良3人でお出まし。