「きゃー」
この声が聞こえるとあの人が来る。佐野智樹。バスケ部のエースらしい。しかし帰宅の私にとって関係ない。

いつも学校は楽しい。でも、この佐野智樹ヤローのせいでせっかくの楽しい高校生活が台無しに近い。

「おい」

「おい」

私はゆっくり後ろを向いた。

やっぱり… 佐野智樹

「なに?」

私はちょっと怒った口調で言った。すると佐野智樹は私の机にバンッと手を置き

「お前俺にそんな口調で言っていいと思ってる?」

と顔を近づけて言ってきた。