「ねえ、リク~
この間連れてきた娘ってどうなっちゃったっけ~?」
黒と赤を主張とした大広間にボーイソプラノが響く___
「僭越ながら私めの口からは申し上げられません」
「・・・そいつはお前のコレクションに含まれていっただろう?
もう忘れたのか・・・・・・ツバサ」
「あっれ~?
そうだっけ~?忘れてたや~えへへ
ありがと~ショウ!
あれ?
リク、このクッキーおいしいね~」
メガネをかけ静かに本を読んでいたショウがツバサの問いかけに呆れたように答える
一方のツバサは無邪気に笑い瓶に入っている数多くの目玉を見ながら、リクの手にあるクッキーをパクパクと食べていた
そのリクはというと・・・
「ありがとうございます
それではもう少し取りに行って参りますので失礼させていただきます」
お辞儀をしたのち、クッキーをとりに部屋から出て行ってしまった
「ったく、ツバサだけ楽しみやがって・・・
俺等にも楽しませろよな・・・なあ、テツヤ」
「・・・・・・興味ない・・・
・・・俺は寝る・・・眠い・・・」
「相変わらず、連れねえなテツヤは」
「テツヤはそういうヤツだと知っているだろう・・・
寝させておけば良い・・・放っておけ、アキト」
「へいへい」
ショウに諭され軽く返事するアキトは、ソファで寝ているテツヤを見た後城を囲んでいる森を見て、口角をあげる
それは、まるで新しい玩具を見つけた子供みたいに____