「どうだった? 翡翠の剣は……稽古はつけたのよね」
翡翠くんが眠ったのを確認し、そっと部屋を抜け出し、土方さんの部屋に来ている。
「……翡翠くんの攻めは、交わすのがやっとだった。
絹1枚……ずれたら当てられるくらいの……」
「総!?」
「翡翠くんの防御は……たぶん完璧。
わたしは力で……実践の経験で捩じ伏せることができただけ……。
次は見切られる、たぶん」
翡翠くんとの稽古を思い出しながら、こたえる。
「……総が?」
「あれほど綺麗な構えや形(かた)を見たのは、初めて」
誰かの剣に、これほど衝撃を受けたことはなかった。
土方さんの顔が驚きに変わる。
「彼を通りから此処まで、肩を抱えて来る時、感じたの。
並みの腕前ではないって。
絞られ引き締まった体、細身だけどしっかりした骨格……」
翡翠くんが眠ったのを確認し、そっと部屋を抜け出し、土方さんの部屋に来ている。
「……翡翠くんの攻めは、交わすのがやっとだった。
絹1枚……ずれたら当てられるくらいの……」
「総!?」
「翡翠くんの防御は……たぶん完璧。
わたしは力で……実践の経験で捩じ伏せることができただけ……。
次は見切られる、たぶん」
翡翠くんとの稽古を思い出しながら、こたえる。
「……総が?」
「あれほど綺麗な構えや形(かた)を見たのは、初めて」
誰かの剣に、これほど衝撃を受けたことはなかった。
土方さんの顔が驚きに変わる。
「彼を通りから此処まで、肩を抱えて来る時、感じたの。
並みの腕前ではないって。
絞られ引き締まった体、細身だけどしっかりした骨格……」