「あ〜、勉強疲れる……」



八高祭が終わってすぐ、浮かれるなとでも言わんばかりにテスト週間に入った。



鬼畜ですか……。


ため息をついて、握りしめていたシャープペンをテーブルに放る。



「氷野くん、なにしてるのかなぁ……」



両手を床について、天井を仰ぎ見る。



つき合ったからといってしょっちゅう家に遊びにいくとかはなく、それはマイペースな氷野くんらしいなと思う。


でも、朝はいっしょに登校したり、帰りに遠回りして寄り道している。



氷野くんと過ごす時間は穏やかで、幸せを感じるんだ。