浅い眠りから覚めると柔らかい温もりと寝息を素肌に感じて、その寝顔をそっと覗き込む。その気持ち良さそうな表情に、何だかくすぐったさを感じる。

そんな彼女をしばらく見ていたら眠気も冷めたので、タバコを吸うために彼女を起こさないようにベッドから降りる。

さっきまで伝わってきた彼女の熱を帯びた体温も今は落ち着いたようで、風邪をひかないようにブランケットを肩まで包むようにかける。そして汗でおでこに張り付いた前髪をそっと横に流してあげると、長いまつ毛がよく見える。

汗でメイクもすっかり取れていつもより童顔に見えるその寝顔が可愛く見えて、つい笑みが出てしまう。そっと頬に右手を添えて親指で軽く撫でても、目を覚ましそうもない。


冷蔵庫からミネラルウォーターを取りだして飲みながらリビングのソファーに座り、タバコに火をつけてゆっくり吸いながら視線をベッドルームへ向ける。