side 紗季



私の誕生日から2日後。



「今日もいない……」




朝、琉架を起こしに部屋に行っても琉架はいない。



私の誕生日だったあの日、琉架が家を出て行ってしまったあの時から、私は姿を見てない。



どうして自分で起きるようになったの?


どうして、姿を見せなくなったの?




わからない。



ただ、私を避けているんだということは分かる。



私に会わないようにするためか、琉架はクラブがない日でも遅く帰ってきていた。


私、なにかしたのかな。



そう思ったけど、私が琉架の冗談な告白を流すのはいつものことだし、


あの日は特になにもなかった。