「なあ樹莉、俺の事お前も
王子様とか呼んでる?」
「女子達が呼んでるのは
聞いた事あるけど................
私は呼んでないよ?」
そう言うと正人は
ふーんと言って外を眺める。
まあ今は王子様とか
思ってないし。いや、思えない。
「この本性の姿って
他に誰が知ってるの............?」
「少なくとも女子は樹莉だけ。
男子は同中のやつは知ってる」
女子は私だけ....................
なんか嬉しい。
「俺さー本当はこんなだし
王子でも何でもねーんだけど
女が勝手に決めやがるから
こんなになったんだよ」
「なりたくてなってるんじゃ
なかったんだ............」
「はあ!?
なりてー訳ねーだろーが!」
「す、すいません!!!」
この表情も
私だけしか知らないのかな。