あれからよくよく考えた。

佐野先輩に、想いを伝えよう。

叶わないかも知れない。

そもそも佐野先輩には好きな人や彼女さんがいるかも知れない。

だったら、私の出る出番はないよ…。

「けど…」

伝えよう。

放課後。

あの時間帯に、佐野先輩は靴箱に現れる

それは毎日同じだった。

「…さ、佐野先輩‼︎」

私は佐野先輩を呼び止めた。

「あ、美来ちゃん…」

…。

「えっ…と…」
「ん⁇」
「話したいこと…あって…」
「話したいこと⁇」
「…えっ、と…私…」
「うん」
「佐野先輩の事が、好きなんです‼︎」

…い、言っちゃった。

「…それは…」
「はい…告白です…」
「…ありがとう、別に美来ちゃんを否定するわけじゃないよ」
「え⁇」
「嬉しいよ。じゃあ俺はこれで」
「は、はい」

…行っちゃった…。

正直佐野先輩は…どう思ったんだろ…。