な~んて空想に耽る私に構わず、ザ・夏!と
呼ぶにふさわしい日光と永遠に繰り返すセミの
求愛ソングが畳み掛ける。
 もてない歴、年齢イコールにはかなりきつい。
虫にまで恋の旅路を追い抜かれるなんて... 
 影、かげ~と、カラフルに固められた砕石で固められた道を蜃気楼と共に漂うが生憎太陽は南中の位置。樹海の如く聳える超高層ビルの数々は圧迫感があるだけで、160cmにも満たない私としては新たな劣等感の対象でしかない。
 ああ~だめだ、とうとう人工物にまで八つ当たりし始めた。
 明日に16回目の誕生日を控えてるっていうのに学校で特別臨時集会を開くらしく、3時に始まり6時に終わるらしく、噂によれば校長が政治・科学・医療・スポーツと、話のネタは渇水する程あるらしく、本人はオールするき満々らしかったりそうでなかったり。
 とまあ、らしくのオンパレード集会に予定欄を占領されてしまった。
 臨時なら今日やれよ。至る所からマシンガン抗議があったが、教員と生徒の間にある権力の格差を撃ち砕くまでにはいたらなかった。
 なにも長ったらしくありがた~いお話しの後に誕生日を祝うのも馬鹿馬鹿しく
 「そんなこんなで来ちゃいましたよ。マニアの聖地アキバ...」
 周りはどこもかしこもアニメグッツで溢れて....いたと思ったけどそうでもない。チカチカと真っ昼間にも関わらず流石というべきか電気屋がエクステリアに力を入れている。
 ああ~看板の端っこにキテ○ーちゃんとチョッ○ーくんが。ここじゃ看板にまでキャラグッツを飾るのかと、いささか違うようなリサイクル精神に感心してしまう。
 「さて、