青葉の生まれは京都だった。

家は富でもなく貧でもなく、普通の家庭だったが、とても幸せだった。

しかし、青葉が七歳のときに生活が一変した。

両親が流行病でいっぺんに亡くなったのだ。

悲しみに暮れる暇もなく、青葉は全く知らない男に引き取られた。

青葉を引き取りに来た時は、ニコニコしていて、青葉の不安を、その笑顔が少しだけ解消してくれた。

しかし男の家に着くと、男の態度が一変した。

青葉を床に突き飛ばし、面倒臭そうに首を掻ぐのだ。

『お前は俺の将来の欲の吐き出し口なんだよ』

そしてニヤリと笑った。