「なぁ、鈴音ーすまねぇって」

反省してるからこっち向いて、と落ち込んだ声色で話しかけてくる歳三さん。

そんな彼に弱くてうぐ、と喉が詰まる
つい振り向いてしまいそうになるのを我慢してプイっとそっぽを向いた。

「私は今怒ってるんですからね!…そんな優しくしても釣られません!!」

そう、私は今、怒っているのだ

「朝からあ、あんなこと…」

歳三さんの意地悪、と口を尖らせる

「…鈴音?」

「…なんですか」

「可愛い。愛してる」

「…」

ぐらりと揺れる

「だからさ、こっち来い。な?」

「…」

優しく私をなだめる彼をそっと見る