「え、島原に?」 目を見開いて私は相手を見る。 「ああ、新八が島原に用があるから帰りに皆で飲みに行こうって。鈴音も誘って行こうってなったんだけど…その、な?」 相手ー、原田さんは申し訳なさそうな声色で話す。 後ろで斎藤さんが心配そうに見つめている。 「…島原なら…私が働いていたお店に行きませんか?」 「ほあ?」 反して、明るい声でそう言うと原田さんは間抜けな声を出す。