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土方さんの怪我もすっかり治り、暖かい風が吹く、春の季節になった。

土方さんは、髪をバッサリと切った。
短くなった黒髪も、彼によく似合っている。

「鈴音、桜を見にいかねぇか?」

「桜…はい!見に行きたいです」

ん、と手を差し伸べられたゴツゴツした土方さんの大きな手を握る。

「行こうか。」

「はい!」

指を絡めて歩き出した。