ケータイ小説 野いちご

幕末妖怪物語*

弐*
懐かしい味

騒がしい宴の日から三週間。

だんだん新撰組に慣れてきた時に

「明日、総司と黒猫と神季は、極秘任務を任せる。」

と、土方に言われた。

「え……」

「やっとですか~。」

僕と黒猫はいきなりの事で戸惑う。

沖田は、楽しそうにニコニコするだけ。

僕達三人は、土方の部屋に呼び出されていた。

「極秘って何をやるんですか?」

「京の町に、妖怪がらみの事件が多発。どいつがやってるのかだけたしかめてくれ。とりあえず、今日は休みをやる」

土方さんは、そう言うと僕達を部屋から追い出す。

「二人とも暇ですよね?」

沖田さんは、多分笑顔であろう。

僕は、また包帯を巻いている。

土方の部屋から追い出される時、念のためと巻いといたのだ。

だから、沖田の顔は見えない。

だが、沖田の声には憂いが混じってた。

「僕、神季君にちょっと来てほしい所があるんだよね?」

「ま、まさか……」

僕より先に黒猫が反応する。

「ついでだから、にゃんこも一緒に来てね?」

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