【羽珠side】
ジリジリと熱い輝く太陽が、あたしの肌を直に射すのが分かる。
「暑いー!!」
あたしが叫んだのは、プールの中!
プールで遊んでるわけじゃないよ!
水が抜いてあるプールで、ホウキを片手にプール掃除中!
さすがに7月となると、かなり暑いよね〜。
「手止まってる。ボケっとしてないで掃除して」
「はーい♪碧依くん暑くないのー?」
「暑い。早く帰りたいから動いて。元々誰のせいでこんな…」
「んー?」
「もういい。あとは水で流すから」
あたしのホウキを取り上げた碧依くん。
これは水を出せってことですね〜。
おっきなプールを歩いてあたしは水道に向かう。
事の発端は今日の5時間目の授業中。
『ねぇ、碧依くん♪好きな人いる?』
『……いない』
『今の間は何!?いるでしょ〜?誰かなぁ〜…。あ!あたしの好きな人知ってる?』
『俺』
『大正解♪』
なんていつも通り碧依くんとお喋りしてると、先生から怒られまして……。