「外出許可をいただけませんか。おばあさま」

私は、霧島 恵理(キリシマ エリ)。私の家は他の家より10倍ほど厳しい。
だから家を出るにも外出許可が必要なのです。
「何処へ行くつもり?」
おばあさまが私に眉毛を寄せて訪ねた。
「友達と買い物にショッピングモールへ行こうかと…」
ハア…と、おばあさまはため息をついた後、
「なるべく早く帰りなさい。6時までにはね。」
「はい…」
私は失礼しましたと言って、部屋をあとにすると家を出た。