「あーつーいーっ」


文句を言いながらも、俺の背中を背もたれにしている莉乃。

要するに、べったりとくっついているわけだ。


「なら離れてくれない?」


「嫌です!」


文句は言うくせに、離れようとしない。

カタカタとレポートを作成している俺の後ろで「ひまー」とわめく莉乃。



「じゃあ、アイスでも買ってくれば?」


そう呟けば、ぴたりと声がやんだ。