side 恋



1ヶ月前、兄貴ができた。




ピピピ……ピピピ……。



朝、七時半。

目覚まし時計を止めると、いつもの声がこだまする。




「起きろー!!朝飯だー!!」




一階から聞こえるその声で、俺たち兄弟は目を覚ます。




「ごはーん!!」


「飯ー!!」





小学生組は走って部屋を出て行く。





朝から元気だな……。




「おはよー、恋」



隣の部屋から蒼が腹を掻きながら出てきた。



「はよー」





一応俺たち兄弟は一部屋ずつもらってるんだけど、やっぱ双子は近くにいないと落ち着かない。


ってことで、隣同士にしてもらった。



俺たち、仲良すぎる双子だから。