目を開けると、真っ白な天井と点滴の袋が視界に入った。
真っ白な色は、棗の嫌いな色だったような気がする。
白は自分の醜さを浮き彫りにするって。
そんなことないと言うと、決まって悲しそうに微笑むんだよ。
まだ意識がはっきりとせず、頭の回りだって遅い。
手を動かそうとすると、何かが僕の上にいることに気がつく。
なんとか首だけを下に向けると、いつもの、懐かしい三人がいた。