家を飛び出し必死に走った。


余命は2週間。


俺たちにとって長い2週間。


彩羽にとって短い2週間。



そんな彩羽の大事な2週間をあんなゲス野郎にくれてやるなんて勿体無い。



ガラ______



「ハァハァ・・・・・・・」


静かに目を閉じ横になっている彩羽がゆっくり目を開けこちらを見た。



「碧琉、先輩・・・・・・?」


「そんなに急いでどうしたんですか?」


手を離すとゆっくりと閉まるドア。



「すみません、今日体調が優れなくてこのままでいいですか?」



力なくヘラヘラと笑う彩羽。



あまり生気を感じられない。



「笑わなくていい!!」


「どう、したんですか・・・・・・?」


目をまん丸としてこちらをジー・・・・と見ている。


「余命、2週間なんだろ・・・・・?」


「え_______」