中毒者は取り押さえられた後、病院搬送される間も唸り声を上げ続け、意識が戻ってからは更に暴れようとした為、救急車のストレッチャーに拘束されたまま搬送された。

完全に正気を失った、それこそゾンビ同然の状態。

これがバスソルト。

『メリーちゃん』などという可愛らしい名称で売られているのとは裏腹の、身の毛もよだつような恐ろしい症状をもたらす禁断の薬物だった。