ここは全国に名を馳せる極道一家「生龍組(きりゅうぐみ)」の屋敷。極道らしく全て和室の日本屋敷だ。

今日は組にとって大事な話があるとかで、組長の生龍剣吾(けんご)が屋敷の大広間に組員全員を集めていた。

前の中心に剣吾が座り、その右隣に妻の真知子(まちこ)が慎ましく座っている。

そして剣吾と対面して座っているのは…


生まれつき栗色をした髪のショートカットに紅色の眼をし、黒地に金色で龍の刺繍がはいった着物を着た少女。


少女の名前は生龍明(あかり)


彼女は生龍夫婦の一人娘であり、組の若頭でもある。そして…


今日の大事な話とは、彼女に関しての事である。