雪模様が続いたこの頃としては珍しく、からっと晴れた気持ちのいい天気。
わたしは若干のむなしさとともに、模試会場に来ている。
せっかく晴れたのになあ……。
模試なんて。模試なんて!
ぐおお、と内心悔しがる。
エレベーターを降りてすぐの部屋が会場。十階会議室。
今日は有名模試で一般の人も多く受けるからか、建物を一つ貸し切っている。
人波に酔いかけながらたどり着き、係員の方に軽く頭を下げて、扉を開けてもらって。
その人を見つけた。
席はまだまばらにしか埋まっていないけど、知らない誰かのお隣より、彼のお隣がいい。
足取り軽く歩み寄る。
「隣いいですか」
控えめに声をかけると、微笑んだその人は了承を示すように頷いて、
「どう、ぞ」
こちらに視線を向け、声をかけたのがわたしだと気づいて、少し目を見開いた。
お、覚えてるよね、隣座っても変じゃないよね!?
和泉さんの反応に今さら怖気づく。
もしかしてお友達とか来るんだろうか。
「あ、えっと、お、おはようございます」
「おはようございます」
無難に挨拶してみると、きちんと挨拶が返ってきた。
嫌そう、では、ないのかな……? うん。
多分大丈夫、だと信じたい。
わたしは若干のむなしさとともに、模試会場に来ている。
せっかく晴れたのになあ……。
模試なんて。模試なんて!
ぐおお、と内心悔しがる。
エレベーターを降りてすぐの部屋が会場。十階会議室。
今日は有名模試で一般の人も多く受けるからか、建物を一つ貸し切っている。
人波に酔いかけながらたどり着き、係員の方に軽く頭を下げて、扉を開けてもらって。
その人を見つけた。
席はまだまばらにしか埋まっていないけど、知らない誰かのお隣より、彼のお隣がいい。
足取り軽く歩み寄る。
「隣いいですか」
控えめに声をかけると、微笑んだその人は了承を示すように頷いて、
「どう、ぞ」
こちらに視線を向け、声をかけたのがわたしだと気づいて、少し目を見開いた。
お、覚えてるよね、隣座っても変じゃないよね!?
和泉さんの反応に今さら怖気づく。
もしかしてお友達とか来るんだろうか。
「あ、えっと、お、おはようございます」
「おはようございます」
無難に挨拶してみると、きちんと挨拶が返ってきた。
嫌そう、では、ないのかな……? うん。
多分大丈夫、だと信じたい。