「あームカつく!何よ偉そうに!!」


一流をほっぽって先に帰宅した私は、私服に着替えた後クローゼットを怒りに任せて叩き閉めた。


バンッと大きな音をたてて閉まったクローゼットからさっさと離れ、ベッドにダイブする。


「ちゃんと“ありがとう”って言おうとしたんだから、あそこまで怒らなくてもいいじゃない、バカ一流~~~!!」


両足をジタバタさせてマクラに顔を埋めると、さっきの一流の顔がありありと目の前に浮かんで来た。


一流があんなに私に怒ったの、初めてだ……


今まで軽く叱られる事はあっても、怒鳴られる事なんか無かった。