6年前〜小学6年生〜


「芽以ー!サッカーしようよ。」


アパートに来て私の家のドアの前で大きめな声で叫んでいた。


「芽以ー?めーいちゃん!!

サッカーしようよー!したいよー!いるんでしょーー?」

ゆっくり寝てたのに。
お昼寝してたのに。
いい夢見てたのに。



「うるさい!」


芽以はドアを開け、ケイタにお説教。


「いつも言うけどさ、近所迷惑なの!
やめてくれない?


そして、サッカーはしません。」


私がそう言い放つとケイタはショボンとするので、


「分かったよー。するけどさ、1時間だけね!

そしてもう家の前で叫ばないでよー!」


ケイタがしょんぼりする顔はなんだか母性本能をくすぐられる。
小学生の私にも、あるんです。母性本能。

だってね、だって、私はケイタのことが…

好きなんです!!

好きだからこそ、少し突き放してみたりしちゃうんだなぁ。