ーーーー20**年、春ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「愛ーっ、おはよっ」

「あ、沙奈香!おはよう」

学校の校門の前で、私は親友の沙奈香に
肩をポンと叩かれた。

「数学の課題、終わった?」

「うげ!そういえばやってないや!沙奈香見せてっ!」

「有料300円♪」

「うえぇ…」

「ウソ!ほら、はやく教室行こっ」

「う、うんっ!」

沙奈香と私は、手を握って桃色の絨毯を駆け出していった。