私の隣の席の三月くんは謎だらけだ。
というか無口だ。



「三月くん」



名前を呼んでみるけれど、私の方を向くだけ。しゃべらないんだ。
目で、なに?と問い掛けてくるような感じ。



「三月くんは、好きな人いるの?」



そう、三月くんと恋愛話をしたかったのだ。
しかし、首を横にふるだけだった。



「そっか」