当日、友里は浴衣を着ていた。
私も、浴衣を着るのを薦められたが、もともと人込み苦手上に着慣れない浴衣を着たら、死んでしまうと思って、着るのをやめた。
友里は、「かわいいのに」と言って拗ねていた。


待ち合わせ場所の駅に行くと、夏樹君と隼人が待っていた。

いつも違う私服の隼人を見て、ドキっとした。

仲が良いが、学校や部活以外で会うのは初めてだった。

「浴衣じゃないの?」

隼人は、少し不機嫌な感じで言った。

「慣れないところ行くから、慣れない浴衣着たら、死ぬ」

私は、言った。