静まり返った図書室で真由美は俺をただ見つめていた。





その目はどんどん潤んでいって…
ハラハラと流れ落ちていく。





『そんなの…思う訳ないっ…』





その言葉にひどく安心する。





「じゃあどうして泣いてたの?…教えて?」





『だってっ…言ったら…きっと渉は…私の事…ウザイって、思うわ…』





真由美を抱き起こして胸の中に引き寄せる。





「言って?…そんな事思わないから…」





首を横に振るだけの真由美を何度も宥めて、やっと話し始めてくれた。