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月日は流れ……

夕凪と私は、高校2年生になった。



2年進級時にクラス替えはなく、
前と同じ顔触れ。

その中に、佐伯さんの姿だけがなかった。



夕凪がまだ入院していた時、彼女は両親に付き添われ、一度謝罪に来た。



バイク事故と夕凪の左足のことを聞き、責任を感じて怖くなったそうだ。



静かに病室に入って来た佐伯さんは、今までと別人のように、

ビクビクおどおどして、震えていた。



その姿を見ても、前のように可哀相だと思えない。


私のことなら幾らでも許せるけど、

夕凪を傷付け苦しめたことが、
どうしても許せなかった。



悔しくて悲しくて、言いたいことがたくさんあった。


佐伯さんに詰め寄ろうとして、
夕凪に止められた。



夕凪は低く冷静な声で、佐伯さんに言った。



「謝って欲しくねぇ。
事故ったのは、佐伯の責任じゃねぇから」