「出して!! ねぇ、出してよ!! お願い、あたしをここから出して!!」 10帖ほどもある広い部屋の中――。 たったひとつしかない扉をあたしは叩く。 この扉が、いつか、ひらいてくれるよう、祈りながら……。 あたしはひとり、扉を叩き続ける。