翌日の夜9時霧島は廃墟のビルの前にいた。辺りは静かだが時折ビルの中から銃声の様な音が聞こえた

『銃声か?んなわけないよな』

霧島はそうゆうと中に入って行った

『名前は?』

中に入るとすぐに正面にエレベーターがあり隣に部屋が合ったが使われていないようだった。エレベーターの入り口の上部に監視カメラがありそこから声がした
『霧島』
そうゆうとエレベーターのドアが開いた

エレベーターは5階で止まり開くと何やらざわつき人が集まっていた

『来たかい。霧島さん』

龍崎がこっちこっちと手を上げた
『なんなんですか?この熱気』

『この人達がお金を払ってくれるのさ。1人が最高100万まで賭ける。ここに入れる人数はざっと100人だ。って事はだ…最高で1億稼げるのさ。負ければ賞金は私共運営の物。勝てば賞金−借金=残りの賞金と言うことになる。逆に賞金より借金の方が多い場合はまたギャンブルして貰う仕組みだ。大体は解ったかな?』

『見物人であり賭け人でもあると…解ったよ。で何をやればいい』

龍崎が腰から何かを取り出し霧島に渡した

『銃!?』

『そう。ロシアンルーレットさ。1弾につき1000万君にはそれをやってもらう。借金完済したければ、3弾込めてやってもらう。この銃は弾を5発込めるタイプでね。霧島さんの確率は5分の2で生き残り確定だね。このギャンブルは2人で行う。まず先攻から始まりどちらかが死ぬまでだから5回続く事は無い
相手は借金は1000万だから君は不利だ。』

霧島は少し震え死の恐怖を感じた。相手は5分の1自分は5分の3の確率。圧倒的に霧島は不利だった。
「運次第だが可能性とゆうのは解らないから霧島さんが2発打ちそれが空砲なら助かる可能性もあるし相手が1発で死ぬ可能性もあるし勝負はやるまでわかりませんよ?上手くいけば大金を手に入れるチャンスなんです。このギャンブル乗らなければどちらにせよ霧島さんは地獄でしょ?」

龍崎は少しにやけながら言ったが霧島はほとんど聞いていなかった。銃を持つ手が震えていた。

「さぁ。本日最後の勝負です。借金3千万の霧島さんと借金1千万の上嶋さんの勝負!さぁ賭ける方は此方へどうぞ」

アナウンスが流れ大半の見物人が賭けるためアナウンスが流れた場所へ向かった。そして賭けられた金は上嶋への掛け金が多かった。霧島は死への恐怖で掛け金がどうなろうが生き残る事しか頭になかった。
「只今より霧島さんと上嶋さんの勝負が始まります。先攻は上嶋からになります。」

2人は部屋の真ん中にある机の前に向かい合う形で立った。上嶋は余裕があるのか汗1つかいていなかったが霧島は冷や汗がとまらなかった。
「まず上嶋さん額に銃を当てて下さい。自分のタイミングで引き金を引いて下さい」

上嶋は迷わず引き金を引いた。
カチッ…
弾は出ず霧島の番になった。
「ちくしょう…」

霧島はそうゆうと額に銃を当てたが中々引き金を引けずにいると見物人がヤジを飛ばしだした。

「早く引き金を引け!!」
「クソがぁ!」
霧島は引き金を引いた。
カチッ…
弾は出ず霧島はホッとすると間髪入れずに上嶋が引き金を引いた。
カチッ…
弾は出ない。
この時点で霧島の確率は4分の3次空砲でも2回続けば確実に死ぬ。霧島は汗を拭い上嶋を見たが上嶋は余裕で引き金を引いた。弾は出ない。
「うぅ…」
霧島は突然泣き出した。終わった。次空砲でもその次は死が待っているのだ。精神がおかしくなりそうだった。
カチッ…
霧島は引き金を引いたが空砲だった。上嶋は勝ったと言わんばかりに笑いだし額に銃を当てた。
ズドン…上嶋の額を銃弾が貫通し上嶋が床に倒れ血溜まりが出来ていた

霧島は勝ったのだ。霧島は銃を落とし座り込んだ

「この勝負、霧島が勝者になりました。おめでとうございます」
アナウンスが流れると見物人達ががっかりした様子で部屋から出て行った。
「おめでとう霧島さん。流石ですね〜勝負運強いですねぇ。それでは賞金の計算しましょうか」
龍崎は淡々と喋り金の計算を始めたが霧島は上嶋の死体を眺めていた。