駅通りから一本入った通りに面した場所に、海星君とレオ君のバイト先はあった。


「うわ~!!何か、すごい!!」


店の前に立つなり、思わずそうこぼす。


店舗は全面ガラス張りで、中を覗き込むとオシャレな雰囲気が漂っていた。


場違いなあたしはちょっと物怖じしてしまいそう。


「こんなすごいところでバイトしてるんだね!」


「すごいって何だよ」


「あたし、こんなにオシャレなお店で洋服買ったことないもん!!」


「別にどこで買ったっていいだろ。自分が気に入れば」


「……は!?」


海星君の言葉に、レオ君の表情が変わる。