放課後、僕は図書室で本を読んでいた。


今日、借りたホラー小説。


家でゆっくり読むつもりだったが、数ページ読むだけで話の展開に引き込まれてしまい、結局、図書室で読むことになった。


読み終えると、背筋がブルッと悪寒が走った。


ホラー小説を読んだ後のこの怖さの余韻がたまらない。


「ねぇ、佐久間君」


急に誰かが僕の肩に触れた。


振り返ると綺麗な黒髪を束ねたポニーテールで目元がぱっちりとした女の子がにこやかな笑顔を僕に向ける。